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呪術廻戦
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名探偵コナン
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2024年5月29日
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#名探偵コナン
諸伏高明✖️部下 ⚠️エロはないけど下ネタ
えっコウメイさんが私の裏垢のフォロワーになるって言うんですか⁈
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徹夜を覚悟した夜中の午前三時、捜一のフロアには私しかいなかった。ぼやぼやとエナドリを啜りながらPCを叩いていたが、ふと「今だ」というよからぬ閃きが、脳裏をF1カー並みの爆速で走り抜けた。
一階に夜勤詰めをしている警官と、警備員はいるがまだ巡回の時間ではない。私はそそくさと、オフィス内でもあまり特徴のなさそうな壁の隅に立った。あまり多くの情報は映らないように、そしてここがオフィスだということはわかるように。スマホのインカメで窓の閉じたブラインドとデスクの端、そして大半が自分自身の体となるように調整し、ここだという位置を決める。撮る構図が決まると、ひとつ大きく息を吐いてから、着ていたジャケットのボタンを外し、ブラウスをインナーごと、ぐいっと下から持ち上げた。巨乳というほどではないが、そこそこに質量のある物体がブラジャーに持ち上げられて、谷間を作っている。その状態でスマホの撮影ボタンを押した瞬間、オフィスのドアが開いた。
「お疲れ様です、まだ残って…………」
「あ」
目を丸くしたコウメイさんなど、なかなか見れるものではない。呆けた私はスマホを落としたが、コウメイさんは持っていた差し入れのコンビニ袋を落とさなかった。さすがである。
誓って言うが、お金が目当てでしていたわけではない。ただ仕事が忙しくて「そういう」関係も「そういう」行為もほとほとご無沙汰であったし、激務とトレーニングのせいで無駄に引き締まった体と、そこそこに出ている乳房は、自分の目から見ても「よきもの」に見えたのだ。
ふと思い立って写真に撮ってみたら更に「よき」だった。ベネ。だからそれが嬉しくて匿名で作ったSNSに投稿してみた。めちゃくちゃえっっっっちじゃん。。。。と褒められた。私もそう思うだよねベネベネ。などと思っていたら写真を撮るのも投稿するのも楽しくなってしまった。そういう顛末である。
「わかりました。まずアカウントを消しましょう」
「えっ」
「『えっ』とは?」
しらじらとした目を諸伏さんが私に向ける。その目線の鋭さに押されて、私はしおしおと俯いた。諸伏さんに今更諭されなくても、この行為が危険なことは承知している。それでもSNSという実体のない中でも、他人に手放しに褒められてちやほやされることに、心を慰められていた。
「……例えば先ほどあなたが撮ったこの写真」
そんな私の様子を見て溜息を落とした諸伏さんが、机の上に置かれた私のスマホをすいすいと操作して、話し始める。先ほど取った写真もたわわに胸がぎゅっと強調されて、大変「良き」な写真であった。諸伏さんは一瞬だけ動きを止めてから、その写真をピンチインしてブラインドを拡大する。
「このブラインドですが、素材の透過具合と劣化具合から、作られたメーカーと製造年度がおおよそわかります」
「えっコワっ」
「………… わかります。それがわかれば、そのメーカーがブラインドを卸したオフィスを探すこともできる。
更にこちらの写り込んだ机には、コーヒーの染みがありますね。拭き取られておらず長く汚れたままの状態であることから、掃除の頻度は高くなく、それを気にするようなまめまめしい人間は少ないことが推察できる。
恐らくだが職場には男性が多く、この写真を撮った人物はかなり硬めのオフィスファッションをしており、かつ、そこそこの激務をこなしている。そしてブラインドから、おおよその納入先が絞り込めれば。
……わかりますね」
さすが諸伏さんとしか言いようのない推理と言いぶりに、私は更にしおしお俯いた。「はい……」とか細く頷いてみたが、納得はしていなかった。それを見てとったのだろう。諸伏さんは「本当にやめる気ありますか?」と重ねて怖い声で聞いてきた。バレている。
「リスク判断ができないほど愚かではないでしょう。何をこんなものにそこまでこだわっているんですか」
「だって……仕事が辛くてもう駄目だって時に、この自撮りだけは絶対に褒めてくれる人がいるんです。それに慰められた私の心だけは、絶対に嘘じゃないんです。あの気持ちが嘘なら、慰めなんてこの世に存在しない」
言い切ると、諸伏さんは大きく溜息を落とし、額に手を当てた。わかっている、こんなことは職業倫理に反していて、職場のオフィスで写真を撮ったことが公になれば良くて減俸、悪ければ懲戒免職だ。それでもまだ、オフィスの写真は上げていないし今だけ諸伏さんが黙っていてくれれば、という淡い期待が捨てられない。
「……君の気持ちは、わかりました」
ややあって、絞り出すように諸伏さんが吐き出した。額に手を当てたまま、目元が隠れて表情が読み取れない。
「とりあえずそのアカウントは消してください」
「だから……」
「そして新しくアカウントを取り直して、限定公開にしてください。それなら目を瞑りましょう」
「でもそれじゃ、誰も私を褒めてくれません」
「私が一人だけ、フォロワーになります。いいねもコメントもします。それでいいでしょう」
「………………は?」
「褒められたいんでしょう?」
手のひらで口元を隠した諸伏さんは、じっとこちらを見る。大きな手のひらだった。指は私よりも太く、少し節くれ立っている。この人も男だったのだ、と今更な馬鹿げたことを思った。
「褒めてあげますよ。
私の語彙の限りを尽くして君が満足するような、コメントを書いてあげます」
鋭く怜悧な目で見られて、いいですね、と畳みかけられる。頷かざる得なかったのはお察しだけど、まるで意識していなかった上司が急に男を香らせてきたことに興奮しなかったと言えば、それは多分嘘になる。
こうして私と諸伏さんの、秘密の裏垢相互フォローが始まったのだった。
by request, Thank you!
続きます
全然1000字で終わらなかった😂ので、もうちょっと真面目に書きます。
リクエストいただいたのは『諸伏高明と部下の恋人』でしたが、すみませんこの後恋人になるということで何卒……🙏😭
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2562文字,
2024.05.29 12:36
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諸伏高明✖️部下 ⚠️エロはないけど下ネタ
えっコウメイさんが私の裏垢のフォロワーになるって言うんですか⁈
徹夜を覚悟した夜中の午前三時、捜一のフロアには私しかいなかった。ぼやぼやとエナドリを啜りながらPCを叩いていたが、ふと「今だ」というよからぬ閃きが、脳裏をF1カー並みの爆速で走り抜けた。
一階に夜勤詰めをしている警官と、警備員はいるがまだ巡回の時間ではない。私はそそくさと、オフィス内でもあまり特徴のなさそうな壁の隅に立った。あまり多くの情報は映らないように、そしてここがオフィスだということはわかるように。スマホのインカメで窓の閉じたブラインドとデスクの端、そして大半が自分自身の体となるように調整し、ここだという位置を決める。撮る構図が決まると、ひとつ大きく息を吐いてから、着ていたジャケットのボタンを外し、ブラウスをインナーごと、ぐいっと下から持ち上げた。巨乳というほどではないが、そこそこに質量のある物体がブラジャーに持ち上げられて、谷間を作っている。その状態でスマホの撮影ボタンを押した瞬間、オフィスのドアが開いた。
「お疲れ様です、まだ残って…………」
「あ」
目を丸くしたコウメイさんなど、なかなか見れるものではない。呆けた私はスマホを落としたが、コウメイさんは持っていた差し入れのコンビニ袋を落とさなかった。さすがである。
誓って言うが、お金が目当てでしていたわけではない。ただ仕事が忙しくて「そういう」関係も「そういう」行為もほとほとご無沙汰であったし、激務とトレーニングのせいで無駄に引き締まった体と、そこそこに出ている乳房は、自分の目から見ても「よきもの」に見えたのだ。
ふと思い立って写真に撮ってみたら更に「よき」だった。ベネ。だからそれが嬉しくて匿名で作ったSNSに投稿してみた。めちゃくちゃえっっっっちじゃん。。。。と褒められた。私もそう思うだよねベネベネ。などと思っていたら写真を撮るのも投稿するのも楽しくなってしまった。そういう顛末である。
「わかりました。まずアカウントを消しましょう」
「えっ」
「『えっ』とは?」
しらじらとした目を諸伏さんが私に向ける。その目線の鋭さに押されて、私はしおしおと俯いた。諸伏さんに今更諭されなくても、この行為が危険なことは承知している。それでもSNSという実体のない中でも、他人に手放しに褒められてちやほやされることに、心を慰められていた。
「……例えば先ほどあなたが撮ったこの写真」
そんな私の様子を見て溜息を落とした諸伏さんが、机の上に置かれた私のスマホをすいすいと操作して、話し始める。先ほど取った写真もたわわに胸がぎゅっと強調されて、大変「良き」な写真であった。諸伏さんは一瞬だけ動きを止めてから、その写真をピンチインしてブラインドを拡大する。
「このブラインドですが、素材の透過具合と劣化具合から、作られたメーカーと製造年度がおおよそわかります」
「えっコワっ」
「………… わかります。それがわかれば、そのメーカーがブラインドを卸したオフィスを探すこともできる。
更にこちらの写り込んだ机には、コーヒーの染みがありますね。拭き取られておらず長く汚れたままの状態であることから、掃除の頻度は高くなく、それを気にするようなまめまめしい人間は少ないことが推察できる。
恐らくだが職場には男性が多く、この写真を撮った人物はかなり硬めのオフィスファッションをしており、かつ、そこそこの激務をこなしている。そしてブラインドから、おおよその納入先が絞り込めれば。
……わかりますね」
さすが諸伏さんとしか言いようのない推理と言いぶりに、私は更にしおしお俯いた。「はい……」とか細く頷いてみたが、納得はしていなかった。それを見てとったのだろう。諸伏さんは「本当にやめる気ありますか?」と重ねて怖い声で聞いてきた。バレている。
「リスク判断ができないほど愚かではないでしょう。何をこんなものにそこまでこだわっているんですか」
「だって……仕事が辛くてもう駄目だって時に、この自撮りだけは絶対に褒めてくれる人がいるんです。それに慰められた私の心だけは、絶対に嘘じゃないんです。あの気持ちが嘘なら、慰めなんてこの世に存在しない」
言い切ると、諸伏さんは大きく溜息を落とし、額に手を当てた。わかっている、こんなことは職業倫理に反していて、職場のオフィスで写真を撮ったことが公になれば良くて減俸、悪ければ懲戒免職だ。それでもまだ、オフィスの写真は上げていないし今だけ諸伏さんが黙っていてくれれば、という淡い期待が捨てられない。
「……君の気持ちは、わかりました」
ややあって、絞り出すように諸伏さんが吐き出した。額に手を当てたまま、目元が隠れて表情が読み取れない。
「とりあえずそのアカウントは消してください」
「だから……」
「そして新しくアカウントを取り直して、限定公開にしてください。それなら目を瞑りましょう」
「でもそれじゃ、誰も私を褒めてくれません」
「私が一人だけ、フォロワーになります。いいねもコメントもします。それでいいでしょう」
「………………は?」
「褒められたいんでしょう?」
手のひらで口元を隠した諸伏さんは、じっとこちらを見る。大きな手のひらだった。指は私よりも太く、少し節くれ立っている。この人も男だったのだ、と今更な馬鹿げたことを思った。
「褒めてあげますよ。
私の語彙の限りを尽くして君が満足するような、コメントを書いてあげます」
鋭く怜悧な目で見られて、いいですね、と畳みかけられる。頷かざる得なかったのはお察しだけど、まるで意識していなかった上司が急に男を香らせてきたことに興奮しなかったと言えば、それは多分嘘になる。
こうして私と諸伏さんの、秘密の裏垢相互フォローが始まったのだった。
by request, Thank you!
続きます
全然1000字で終わらなかった😂ので、もうちょっと真面目に書きます。
リクエストいただいたのは『諸伏高明と部下の恋人』でしたが、すみませんこの後恋人になるということで何卒……🙏😭
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